柿の葉寿司三昧の旅 その1。サンキュー。

2015年03月30日

柿の葉寿司三昧の旅 その2。

桜がきれいになってきました。

改めてみると、日本は街中のいたるところに桜の木がありますね。
普段は気にしていないけど、この時期になるとぱぁーっと街並みが華やぐので気がつきます。

いい季節だなあ。

さて、奈良のお話の続きです。
まだ1日目のお昼前です。




【12:03】
薬師寺前にあった偽の(?)バス停から本当のバス停を目指すことにしたアテクシ。
バス停にあった地図を見ると、バス停から左に見える片側一車線の道路をまっすぐ行って、途中片側二車線の県道?国道?と交差するので、交差点を対角線に渡ると県道沿いに本物バス停があるらしい。

よし、あとは走るぞ!と、とりあえず一車線の道に出たのですが。
走っても走っても県道との交差点が見えない。
だんだん体力もなくなり、歩いてはまた走りを繰り返しながら、一車線なのに意外と車の往来の激しい道路をひたすら進むのでした。

そんなこんなで走り続けて4〜5分、この道で本当にあっているのか…?と心配になりかけた時。
遠くに道を横切る車の列が。

あれは!!あきらかに幹線道路ぽい!!
交差点にやっと出たーー!!

一筋の光が見えたため、一時はなくなりかけた気力も復活。
最後の力を振り絞って走り、県道の向こう側にバス停発見!!
三度目の正直、こんどこそホントのバス停だぁ!!

すると。
県道の左側から走ってくるバスが。
行き先表示は「法隆寺」。現在時刻は12:07。
このバスだ!

しかし…私はまだ県道との交差点の手前15メートル付近。
バスも同じく交差点まで20メートルもないくらい。しかも県道側が青信号。バス停に待ってる人はいない。
やばい。このままではバスは私を待たずに素通りしてしまう。
万事休すか…と思ったその時。

なんと、県道側が赤信号になったのです…!
交差点手前で止まるバス。やった!奇跡や!

その後私は交差点を無事渡り、命からがらバス停へ先に到着。
直後、バス停に走り込んでくる法隆寺行きバス。
汗だくでぜぇぜぇ言いながら乗り込むアラフォー女に運転手さんも一瞬びびったように見えましたが、こっちはそんなこと気にしない。とにかく間に合ったのだ。法隆寺に行けるのだ。ばんざーい。

すると。
汗が一向に引かない私を乗せたバスは、今私が走ってきた方向に曲がり、私の乱れた息とは正反対ののどかな田舎道を走りながら、とある駐車場に。
そこにもバス停があり、乗り込んでくる観光客たち。


ん?
なんかここ、見たことある景色。


止まっているバス停の看板を見ると。


「薬師寺駐車場前」


薬師寺のすぐ隣にある駐車場でした…。
なんてこったい…。


その後の私は、法隆寺までの記憶が全くございません。
単に疲れて眠りについただけなのか、この数分の記憶を消し去りたかったのかは定かではありません…・

てか奈良交通の看板わかりにくすぎ!(八つ当たり)


【12:52】
そんなこんなで法隆寺バス停に到着。

お寺に続く門前町を歩くと、両脇に「柿の葉寿司」の看板がいっぱい。奈良の名物だもんね。

私は毎年、大阪からの帰りの新幹線ではいつも柿の葉寿司とビールを買って、ひとつずつおつまみ代わりに食しています。
柿の葉が個別に包んであるから食べ切れなかったら持って帰れるし。
そんな大好物の柿の葉寿司の文字を目にしたもんだから、おなかがぐーすか鳴り始めたのでした。
そういえば今日はまだ何も食べてないや。そろそろお昼にしましょうか。

最初は柿の葉寿司を食べようと思ったのですが、とあるお店の「茶粥」の文字がふと目に入り、気がついたらその店に入っていました。
確か奈良は茶粥も名物ってガイドブックに書いてあったような。茶粥って初めての体験。気になります。

茶粥とはお米をほうじ茶で炊いたもので、奈良ではほとんどの家庭で食しているものなんだそう。奈良っ子のソウルフードなのかな。大阪のたこ焼きみたいなもんかしら。
私はお粥の中にお餅が入ったものをいただきました。基本はさっぱり、時折 小鉢の中の奈良漬&梅干の塩分がいい感じにアクセントとなっておいしく頂きましたよ。
当店名物梅うどんや古代米ってのも気になったなあ。

【13:23】
お腹もいっぱいになったので、いよいよ法隆寺へ。
日本で最初の世界文化遺産だけあってやはり歴史を感じずにいられません。
正岡子規も柿を食うわけです。聖徳太子も10人分の声を聞き分けるわけです。(だんだん違ってきたぞ)

ところで拝観料が1500円もしてびっくり。
以前来た時は修学旅行だったから値段知らなかっただけで、世界遺産だし国宝ごろごろしてるしそんなもんかしらと思っていたのですが、どうやら今年の1月から値上げしたのですね。
薬師寺も唐招提寺も、土曜日なのにあまり人いなかったし、やはり存続が大変なのかしら。世知辛い気もするけど。
修学旅行の時も思ったけど、個人的には京都より奈良のお寺の素朴な感じがすごく好きだから、維持などがんばっていただきたい。

そして有名な金堂、五重塔などをまわったあたりまでは特に何も思い出さなかったんだけど、夢殿の前で急に修学旅行の思い出が鮮明によみがえりました。
当時ブルーのタートルネックに紺色のコート着てたなぁとか、ちょうど春先だったので夢殿の裏の桜の前であの子と写真撮ったなぁとか。
しばらく夢殿を眺めながらタイムスリップしておりました。
あれから、え…もう20年以上前…?いやそんなはずはない、ほんの数年前のはず…ええきっとそうよそうに決まってるわ。アテクシ永遠のハタチだもの。

そして大宝蔵院には百済観音や夢違観音、玉虫厨子などの国宝がこれでもかと展示されていて、とにかく至る展示物に国宝の看板がかかっているので改めてすごいなあと実感しました。
百済観音のすらりとした八頭身の体型、そして滑らかな腰の曲線は見ているだけで心があらわれるようでありました。

【14:30】
次に法隆寺に隣接する中宮寺へ。
こちらはお隣に比べてとってもこじんまりとしていて、いい雰囲気のお寺でした。
しかしここにも国宝が2つ。(1つはレプリカ展示だったけど)
本堂の中に入れるので、座りながらゆっくり菩薩様を拝むことができました。
後から知ったのですが、こちらの菩薩様は昔の50円切手の意匠なのですね。だから初めてお会いしたような気がしなかったのだわ!

そのまま法起寺まで足を伸ばしたかったけど今回は断念。
今度はバスではなくJRで奈良まで出るので、JR法隆寺駅までてくてくお散歩。

【15:48】
JR奈良駅着。
駅前のなら100年会館に無駄に感動しつつ、同じく駅チカの宿にチェックインし荷物を置いたら、再出発!

【16:15】
ここからはひたすら歩きます。
JR奈良駅前から続く緩やかな上り坂の両側を散策しながら、近鉄奈良駅を経由してならまちエリアへ。
近鉄奈良〜奈良公園あたりは大人になってからも何度か来ているのですが、ならまちは初めて。若いおにゃのこが好きそうな和柄小物屋さんなどをそぞろ歩きます。
途中、奈良の地酒ショップで立ち飲みの飲み比べの看板を見つけるも、なぜかその時間店内がめちゃ混みで断念。くやしい。でもこれから結構歩くから飲んでる場合ではないのだ。

お土産屋さんの商店街エリアを抜けると、そこは昔ながらの建物が並ぶ小道エリア。
これこそザ・ならまちってカンジね。

最終的にはガイドブックにあった、ならまち格子の家に行きたいのですが、しばらくは地図を見ないでいろんな小道にもぐりこみ、あえて迷子になってみました。
その方が街ごとこの頃の時代にタイムスリップした感が出るなあと思って。
うっすらと日が傾き始めていたのもあって、昔ながらの街並みがセピア色に映りノルタルジックさを十分にかもし出してくれて、とても満足した散策となりました。

そしてならまち格子の家に到着したのですが。
なんと玄関が閉まっている。

開館は17時までなのですが、ノルタルジーに浸りすぎて気がついたら17:05でした。あちゃー。

【17:08】
その後は御霊神社、元興寺など開館時間にとらわれない場所をめぐっていたのですが、ふと、ご飯をどうしようかと考えました。
実は今日は夜にもイベントをめぐる予定があるので夜御飯の時間をあまり取れません。
そこで、イベント前に腹ごしらえをしておくことに。
考えたら今日1日茶粥しか食べてないじゃん!そう思ったら途端におなかすいてきたー。

ならまちをフラフラ歩いていると、古民家に明かりがついていたので近づいてみたところ、聞いたことのある店名。
あーTVか雑誌の奈良特集で古民家カフェって出てたところだ。
ほかの店を歩いて探すのも面倒だし、ということでここに入ることにします。

店内はちょうど満席らしく、少々外のベンチでお待ちくださいと言われ、待っているとあっという間に後続に長蛇の列が。
私はすぐに店に入れたのですが、その後もありえないほどの列ができていました。
あとで調べたら奈良カフェの超有名店だったのですね。ちょうどいいタイミングで入れてラッキーだったのか。
暖かみがあってほっこりした空間で、素朴なメニューながらも見た目以上にボリュームのあるプレートランチをおいしくいただきました。

【18:10】
カフェ出発。
すでに夜の帳がおりていて、お店から離れ住宅街に入ると小道ということもありなかなかの暗さなのですが、なんだろ、他の観光地の住宅街を歩く時とは違う感じ。
集合住宅がないから、1件1件から漏れてくる明かりに人のいる温かさを感じるからかしら。
それとも平屋ばかりで空が広いからなのかしら。
知らない街なのに暗闇が苦になりませんでした。

【18:20】
住宅街の中にぽっこりと、古い構えのお店を発見。
硝子と木の開き戸がなんともいい感じです。
見ると柿の葉寿司で有名なお店。そういえば今回まだ柿の葉寿司食べてない!
さっき早めにご飯食べたし、散策した後きっと夜に小腹がすくだろうと見込んで柿の葉寿司をl購入。

【18:34】
柿の葉寿司の袋を片手に、奈良公園エリアに到着。
普段このあたりは夜になると寺院も閉館し観光客も少なくなるのでしょうが、この日はたくさんの人でにぎわっています。

実はこの奈良公園一帯で「なら瑠璃絵プロジェクト」というイベントを開催しており、奈良公園に隣接する春日大社、東大寺、興福寺などのお寺が夜間特別拝観を行っています。
さらにこれらの寺院を繋ぐ道がライトアップされたり、奈良公園の芝一面をLEDで彩ったりと幻想的な空間に変身しているのです。
奈良を旅の行き先に決めた時、当初は混雑を避けて平日に来ようと思ったのですが、このイベントの開催が14日までというので敢えて土曜日出発を決めたのでした。

そんなこんなで街全体に描かれた光の瑠璃絵を堪能。
至る所でライトアップされているのでどこを歩いても楽しかったなあ。

特に春日大社は、現在60年に1度の本殿造替(遷宮と同じく神様のお引越しなのですが、春日大社は本殿の位置は変えないため造替というのだそう)期間ということでお社内は立ち入りできなかったのですが、その代わり本殿回廊を夜間拝観できました。
釣鐘灯篭に灯がともる回廊は絵巻物かと思うくらい幻想的で美しい光景で、このために夜に訪れてよかったなあと思えましたよ。
また脇では夜のお神楽もやっていて、お囃子もあいまって更に幻想的な空間。ステキでございました。
東大寺の中には入れず中門外側からしか見れなかったのですが、大仏殿の観相窓が開扉しており、ちょうどそこから大仏様のお顔だけが拝めるようになっていました。
なんかこの方がありがたみが増すような気がする。

東大寺の奥では花火もあがるし、イルミネーションや屋台もあったり、とても楽しいひと時でした。
途中奈良公園を歩いていたらたくさんの鹿たちが寄ってきて、柿の葉寿司の袋をつっつかれたけどね。悪いがこれはあたいの晩酌のお供だから!お前たちにはやらねーよ!

【20:20】
夜の奈良を満喫し、奈良公園を出発。
近鉄奈良駅を経由して来た道を戻り宿へ。21:00宿着。

お風呂に入って歩き疲れた身体を癒した後、ビールと共に柿の葉寿司をいただいていたところ、1缶飲んだところで急激な睡魔におそわれ、晩酌途中でベッドへ。
さらに爆睡中の夜中に、ふとももが攣ってしまい苦痛で起きる始末。

どうしたのだ一体…と思ったのですが、次の日その原因が判明しましたよ。
なんとこの日の歩数が41680歩だったのです…!

なんと!4万オーバー!バカじゃないの!(笑)
今まで3万歩超えは経験したことありますが、さすがに4万歩は前人未到。ほとんど1日中歩いてたもんなあ。
しかも意外と奈良は坂があるし。そりゃ疲れてバタンキューにもなるわ。ふくらはぎじゃなくてふとももが攣っちゃうわ。


でもまだまだ旅は終わらない。
次の日に続く!



toka at 08:05│Comments(0)TrackBack(0)

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柿の葉寿司三昧の旅 その1。サンキュー。