傷の舐めあい。柿の葉寿司三昧の旅 その2。

2015年03月17日

柿の葉寿司三昧の旅 その1。

ご無沙汰ちゃんです。


先日、北陸新幹線開業の裏で、上野東京ラインという路線もひっそり開業いたしまして。
これにより、今まで上野発だった宇都宮線・高崎線・常磐線が東京駅まで延長したのです。(常磐線は一部品川まで延長)

もともと上野〜東京間なんて山手線や京浜東北線も通ってるしたった4駅10分程度だし、大宮より北から東京に来る人は便利だろうけど上野の住民はそこまで便利な気分はないなあと思っていたのですが。

実は宇都宮・高崎線は東京まで延長しただけではなかった。
なんと両線が東海道線と相互運転することになったのですよ。

つまり。上野から東海道線に直接乗り入れできるのです。
これで、上野から小田原、ひいては熱海伊東まで一本で行けるー。
これは便利。箱根と熱海に行き放題!(それはちょっと違うけど)


そんなこんなで新線開通のおかげで旅熱も高まっているところで、今更ですが2月の奈良旅のお話を。

2月14日。


【07:20】
東京発の新幹線に乗り込み、一路京都へ。
予定より少し早めの出発になったけど、途中の米原で雪のため遅延が発生し、結果京都到着が予定より少し遅くなってしまいました。
ほとんど観光スケジュールを決めてなかったので、車中でガイドブックとにらめっこ。時々スマホで検索。
行きたいところ全部回るのは無謀なのかな…?どこを削るか決めなくては。
そんなこんなで京都駅09:55着。

【10:03】
さて、ここから奈良へは近鉄に乗るわけですが、当初の予定だった急行が、新幹線の遅れのため乗れず。
のっけから厳しい状況を強いられたのですが、そこは行き当たりばったりの旅のいいところ。いくらでも予定は変更します。
掲示板を見ると10:10に特急が出るらしい。そんなに長くない区間なので特急料金を出してまで乗る必要あるか…と一瞬考えたけど、数百円の出費で観光時間を数分増やす方を選択。
オトナだからね。金に糸目はつけないよ。ふふん。時間は金で買えるのだ。

特急券を無事購入して乗り込もう…と思ったところで。急に尿意をもよおすアテクシ。
トイレの看板が近くに見えたので行ける…と思いきや。これが見た目より意外と遠かった。
最後はダッシュで何とか特急に乗り込めました。

【10:43】
のどかな車窓を眺めながら、近鉄西ノ京駅到着。
人のいない駅を抜けると、薬師寺がすぐ目の前。
ここを含め、奈良の有名寺院のほとんどは高校の修学旅行で来たきりだなあ。

うろ覚えでしかなかったけど、確か薬師寺は僧侶がいたるところで説法をやってくれて、修学旅行にもそれぞれ僧侶がついてくれて、その説法が滅法おもしろいと評判だったような。さすがに修学旅行生もいなければ観光シーズンでもない閑散期には僧侶の姿は見えず残念。
さらに国宝の東寺も修復中。残念。

でも金堂の薬師如来と、その両脇に鎮座する日光・月光菩薩(国宝)はとても神々しいものでした。薬師様なので健康をお祈り。
心が洗われておりますので、後ろの若いバカップルの彼女が「私高校時代世界史選択だったから薬師寺って知らなかったぁ」と言い放ち、彼氏が「それじゃわかんないのはしょうがないよ。日本史選択だったらニッコーゲッコーって有名なんだよ」とのたまったのを聞きながら、「これこそ文字通りのバカップルですなあ」と心穏やかに拝観いたしました。

薬師如来様の台座も国宝なのでよくよく眺めてみましたが、この頃の文化って中国・インド・ペルシャのそれぞれ文化を融合させていて、なかなか面白い文様だったりするのですな。これもシルクロードの影響なのかしら。
昔は歴史って大嫌いだったけど、最近寺社仏閣を旅するようになって歴史の面白さが少しずつわかってきたような気がする。

続いて東院堂の聖観世音菩薩像を拝観。こちらも国宝。観音菩薩様はやはりお美しい。

大講堂に移り、重要文化財の弥勒三尊像へ。
立派な像を拝んだ後、順路どおりに像の裏側へ回ると大きな岩くらいある石が。
特に気にも留めず立ち去ろうと思っていたのですが、「国宝」の文字が。え、そうなの!?
何でも日本最古の仏足石だそうですが…高校時代こんなの見たっけ?記憶にない…(汗)

さて、残るは国宝の玄奘三蔵像を拝観…と思ったら、こちらは公開時期が決まっていてちょうど閉鎖期でした…。あらら残念。
その分拝観料が安かったからよしとしようか。

【11:26】
薬師寺を出発。次は唐招提寺へ。
こちらは薬師寺から数百メートルなので徒歩移動。
のどかな一本道なのに、意外と車が通る。しかも細道なのにそこそこ飛ばす。結構こわいよ。

途中、おいしそうなお蕎麦屋さんを目にし、ちょうどお昼の時間だし食べるかと思ったのですが、今日は他にもいろいろ回る予定なのだ。できるだけ先を急ごう。

【11:35】
唐招提寺着。

実はこの後、法隆寺まで足を伸ばす予定で、近鉄とJRを乗り継ぎ…と、行きの新幹線の中でスマホで時刻表を調べていたところ、移動でそこそこ時間を食ってしまうことが判明。
えーどうしよう、回れるかしら…と思ったのですが、「奈良・西ノ京・斑鳩周遊ライン」というバスがあり、唐招提寺を経由して法隆寺まで行ってくれる模様。
これなら40分程度だし楽だ!と思い、時刻表をブックマークしていたのでした。

バスが唐招提寺を出発するのは、次は12:02、その後は1時間後。
さっさと回って12:02に乗るか、ゆっくり回って1時間後にするか。
悩んだ結果、法隆寺の方をゆっくり回りたいとの結論に達し、12:02に唐招提寺を出発することに決定したのでした。

拝観時間がものの30分しかなくなってしまったのでとにかく早足。
まずは金堂へ。本瓦葺で横広、荘厳な造りはこれぞ奈良時代の建築って感じがするなあ。
堂内は入れないのですが、窓から国宝の慮舎那仏坐像、薬師如来、千手観音を眺めることができました。

その後、講堂、礼堂をまわり、唐招提寺を建てた鑑真和上が奉ってある御影堂や開山御廟をまわろうと思ったのですが、地図を見ると結構奥まっているではありませんか。
それでも途中まで行ってみたのですが、山奥って感じで昼間といえど人気もないし、ちょっと怪しい雰囲気。
さらにバスの時間を考えると往復しているヒマはない。
ということで、なくなく鑑真和上の身代わり像、要するにイミテーション?が飾ってある、手前の開山堂で手を打つことに。

松尾芭蕉の句碑もあったらしいけど全然見れなかったな。無念。
今度来る時は時間かけて回ることにしよう。

【11:58】
さきほど唐招提寺に着いた時、お寺の目の前に「奈良斑鳩ライン〜」と書かれたバス停を見つけていたのでそこで待つことに。
少し余裕があったわね…と思いながらバス停の掲示板を見ていると。

「ここは奈良交通の定期バス停です。奈良斑鳩ラインの停留所はこちら」という説明と地図が書かれているではありませんか。

ええー??ここじゃないの??騙された!

いや奈良交通が騙したわけではなく、私が勝手に騙されてただけなんだけれども。


バス停に書かれた地図を見ると、唐招提寺バス停は…ここから400メートル???

一瞬にして青ざめるアテクシ。なんてこった。あと4分で行けるのか??


バス停の地図をもう1度よく見ると。
唐招提寺バス停の他にもうひとつ、薬師寺バス停が書かれていました。
そちらもここから400メートルとある。
確か奈良・斑鳩ラインは唐招提寺を通ってから薬師寺に行くはず。
同じ距離ならできるだけバスの到着が遅い方を取ろう!と、とりあえずさっき通ってきた薬師寺までの道を走って戻ることに。

走りながらスマホで時刻表を確認すると、薬師寺バス停発は12:08。
さっきはゆっくり歩いて約10分で唐招提寺に着いたんだから、走れば薬師寺バス停には十分間に合うはず!

すると薬師寺脇に、「奈良斑鳩ライン〜」と書かれた看板が見えてきました。
時間は12:03。間に合った〜!


…ん?


……んん??


この「奈良斑鳩ライン〜」の看板、どこかで見覚えが…。
つい数分前、唐招提寺前で似たような看板を見た記憶が…。


近づいてみると。



「こちらは奈良交通の定期バスうんぬん〜」



…また騙された!!!!


2度も同じ手口にやられるバカ女、バス停前で立ち尽くしてしまいました。
しかし運動不足の身体を鞭打って走った後の絶望感はハンパない。
これは業なのでしょうか。信心が足りないアテクシに仏の心が業を与えているのでしょうか…。


…いや、まだだ。試合はまだ終わっちゃいねえ。
絶望は12:08を過ぎてから味わおうぜ。

唐招提寺前では、薬師寺バス停は簡単な方向でしか書かれていませんでしたが、こちらはもう少し詳細な地図が書いてある。
それによるとバス停までは数百メートル。なんだかさっきの唐招提寺で書いてあった距離と合わないような気がするけど気にしているヒマはない。
唐招提寺から薬師寺まで走って5分で来れたのだ、行けない距離ではない!!
新たな場所へ向かって更に走り続けるアラフォー女。

一世一代の大勝負。果たしてアテクシは薬師寺バス停に間に合うのか!?法隆寺へは無事着けるのか!?


続く!



toka at 19:25│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
傷の舐めあい。柿の葉寿司三昧の旅 その2。